professional or amateur

 よく、「プロになりたい、プロになりたい!!」という若者の声を聞く。
もちろん、私も例にもれず、そう言っていた人の一人だ。

まだ若かりし頃、本を読む等して私の場合は、「どうやったら声優さんになれるのじゃ?」とその方法について模索していた。


ある時、本を読んでいると、プロになれる人・なれない人について記載がある本を発見した。

「これじゃ、私の求めていた答えは!!」

私は、その本を読み進めた。
その答えは、「声優さん」と呼んでいる人は憧れている気持ちの方が強い為、プロにはなれない、と書かれていた。

「…ヤバい、なれない…」

散々、迷った挙句、その日を境に、声優業のプロ達を「声優さん」とお呼びする事はヤメにした。

最初は、何だか自分がエラそうで、如何なものか?…とも思ったが、何度も「本に書いてあった!!」と自分に言い聞かせ、夢を捨てずにがんばった。

それから数年…私はプロダクションに所属し、決して偉そうに言えた程ではないが、仕事で指名を頂ける日を迎えた。

今では時々、教える立場にもなるが、「成功しそうだナ。」と思える子と「本当に声優に憧れているんだナ。」と思える子の違いを感じる瞬間は「声優」と「声優さん」だったりする。

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